今回慶応義塾大学大学院経営管理研究科の修士課程のMBAプログラムについてご紹介します。
1. MBAの特徴
MBAの特徴は以下の通りです。
MBAの特徴
- 実践的な教育方法「ケースメソッド」
- 半学半数
- 国際ネットワーク
1.1 実践的な教育方法「ケースメソッド」
ケースメソッドは学生や受講者が事前にケースを確認し、その分析結果や意思決定を教員の指導のもとで発表し、議論する授業形式のことです。
受身の姿勢で知識を身につけるのではなく、実践的な経営能力を身につけることができます。
授業方法は自らの考えを積極的に説明し、討論する双方向型の授業になります。
1.2 半学半数
半学半数とは先に学んだ者が後で学ぼうとする物を教える精神のことである。
そのため、学生同士だけでなく、学生と教員が議論を交える機会も多いです。
議論での学びだけではなく、多様な人的ネットワークも得ることができます。
1.3 国際ネットワーク
MBAは日本で最初に国際認証を取得したビジネススクールです。
また、海外協定校が充実しており国際的な学びの場も豊富に提供されています。
2. 求める受験生像と育成像
受験をする上で、大学の研究科がどのようなことを求められるのかを知ることは重要です。
なぜなら、自分のやりたいことと合致しているのか理解でき、問題の出題の意図も把握できるからです。
では、MBAではどのような能力が求められているのか解説していきます。
2.1 受験生に求められる能力
MBAの求める受験生像は以下の通りです。
受験生に求められる能力
- 入学後において履修教科の内容を十分理解・修得し、それらについて高い学習成果を収めうる潜在能力
- 大学学部卒業生にふさわしい基礎能力、および一般教養に関する知識
2.2 育成する能力
入学後育成される能力は以下の通りです。
育成される能力
- さまざまな変化を的確に展望する力
- 専門家たちの活動を統合・調整する能力
- 真に価値ある組織的な目標を果敢に実現する能力
- 現代の経済活動において優れた革新的なリーダーシップ力
3. コース・制度・カリキュラムの特徴
次に、カリキュラムやコースについて解説していきます。
3.1 カリキュラムの特徴
MBAのカリキュラムは幅広いマネジメントスキルと深い専門性、それらを総合し発展させるための方法論を提供します。
また、教育理念は以下の通りです。
教育理念
「個としての自立心、他の尊厳を重んずる精神、明確な使命感、卓越した見識、果敢な実行力等を合わせ持つ、優れた革新的リーダーを育成することにより、人間社会の進歩に寄与する。」
MBAプログラム概要 | 学位プログラム | KBS 慶應義塾大学大学院経営管理研究科 | 慶應義塾大学ビジネス・スクール (keio.ac.jp)
簡単にいうと、様々な能力を兼ね備えた優れた革新的リーダーを育成することを教育理念にしているのですね。
3.2 カリキュラム内容
それでは、カリキュラムの内容を修士1年と2年に分けて説明していきます。
1年
1年の主なカリキュラムは以下の通りです。
1年の主なカリキュラム
- 主要8領域の基礎科目 (マネジメント能力の基盤)
→実践的なケースメソッドを学ぶ - 総合演習科目
→領域横断的・有機的に活用する方法を学ぶ
経営に関する各領域を幅広く理解することができます。
2年次
2年の主なカリキュラムは以下の通りです。
2年の主なカリキュラム
- 専門科目 (各自のキャリアプランに応じた)
→ビジネス上の強みとなる専門能力を深化 - 少人数制のゼミナール
→問題発見・解決能力を磨く - 修士論文
- 国際プログラム
→国際的なビジネス感覚を養う
2年間を通して
最後に2年間を通して得られることに関して説明していきます。
2年間を通して得られること
- 使命感
- 強い精神力
- 深い洞察力
- 創造性
- 広い視野
2年間を通して、リーダーとしての資質が獲得できるカリキュラムになっています。
4. 修了後のキャリア
MBAの修了後の進路について以下の2つの観点で解説していきたいと思います。
修了後の進路の解説内容
- 業種
- 主な進路先
では、それぞれ詳しく解説していきたいと思います。
4.1 業種
2022年度の修了生の就職先の業種は以下の通りです。
半分程度がサービス業になっていることが特徴的です。
また、情報・通信業も次いで、多い業種になっています。
4.2 主な進路先
2020~2022年度の修了生の主な進路は以下の通りです。
有名な大手企業にたくさんの方が就職していることがわかります。
5. 人気教員・研究室pickup!
MBAの教授で、トヨタチェアシップ基金教授である林高樹教授をpick upしていきます。
5.1 経歴・専門分野
林教授の専門分野は以下の通りです。
林教授の専門分野
- 統計学
- データサイエンス
- 計量ファイナンス
また、林教授の経歴は以下の通りです。
林教授の経歴
- 東京大学大学院工学系研究科修士課程修了
- 日本興業銀行勤務
- コロンビア大学統計学部助教授
- 東京大学大学院数理科学研究科COE特任助教授
5.2 担当授業
林教授の担当授業は以下の通りです。
林教授の担当授業
- 経営科学
- ビジネス統計
- データサイエンス
- 計量分析特論
林教授についてさらに詳しく知りたい方はHP(林 高樹 | 教員紹介 | KBS 慶應義塾大学大学院経営管理研究科 | 慶應義塾大学ビジネス・スクール (keio.ac.jp))をご覧ください。
6. OB紹介
MBAのOBであり、寝具の製造・販売を行っているエアウィーブの社長である高岡本州氏について解説していきたいと思います。
6.1 経歴
高岡氏の経歴は以下の通りです。
高岡氏の経歴
https://www.kbs.keio.ac.jp/graduate/mba/voices/mba-044.htmlから引用
- 名古屋大学工学部応用物理学科卒業
- 慶應義塾大学大学院経営管理研究科で修士号を取得
- 日本高圧電気に入社
6.2 MBAで得たこと
高岡氏がMBAで学んで得たことについては以下の通りです。
MBAで得たこと
- グループワーク(仲間)の大切さ
- 熟練した先生と高品質な教材で知識を習得
- マーケティングやブランディングについての知識
MBAでたくさんのことが学べることがわかりますね。
さらに、詳しく知りたい方は以下のリンクをご覧ください。
高岡 本州 | 学位プログラム | KBS 慶應義塾大学大学院経営管理研究科 | 慶應義塾大学ビジネス・スクール (keio.ac.jp)
7. 入試概要
例として、2023年の入試スケジュールを上記に挙げています。
例年このようなスケジュールでおおよそ行われます。
さて、これからは以下の2つについて詳しく解説していきます。
入試概要のトピック
- 入学試験の目的
- 入試の内容
7.1 入学試験の目的
MBAでの入学試験の目的は募集要項に以下のように書かれています。
本研究科が行う入学試験は,入学後において履修を求められる全教科の内容を十分理解・修得し,それらについて高い学習成果を収めうる潜在能力が有るか試験することをねらいとしたものであって,経営管理に関する各分野の専門的知識および技能の有無を試験するものではありません。
2024_mba_yoko.pdf (keio.ac.jp)から引用
それらの専門的知識および技能は,本研究科の課程を修める間に十分修得が可能です。
本プログラムの入学試験は,上述のような潜在能力を判定するために,大学学部卒業生にふさわしい理解力,分析力,論理力,構成力,表現力といった基礎能力,および一般教養に関する知識をそなえているかどうかを調べることを主たる目的としています。
つまり、専門的な知識が求めらえれるのではなく、潜在能力が求められるのですね。
7.2 入試の内容
入試の内容は大きく2つに分かれ、以下の通りです。
入試の内容
- 第一次試験 : 書類審査
- 第二次試験 :筆記試験および面接試験
それでは、それぞれ詳しく解説していきます。
第一次試験 書類審査
第一次試験の書類審査の内容は以下の通りです。
主な書類審査の内容
- 履歴書
- 最終学歴の卒業証明書・成績証明書
- TOEFL,TOEIC,IELTSのいずれかの成績証明書
詳しくは、MBAの募集要項(2024_mba_yoko.pdf (keio.ac.jp))をご覧ください。
第二次試験 :筆記試験および面接試験
第二次試験での内容は以下の通りです。
第二次試験の内容
①筆記試験
「入学試験の目的」に述べる基礎能力,および一般教養に関する知識を総合的に評価する試験②面接試験
2024_mba_yoko.pdf (keio.ac.jp)から引用
個別面接によって,「入学志願者調書」やその他提出された資料の記述内容を含めて,「入学試験の目的」に述べる基礎能力を総合的に評価する試験
つまり、入試の目的で潜在的な能力が求めれると書かれていたので、それに沿う試験になるということですね。
入試合格のポイントとしては、書類審査・面接重視の傾向が強い所です。
8. 最後に
志樹舎は、大学院入試に特化したオンライン予備校です。慶応義塾大学大学院経営管理研究科のMBAプログラムの対策に対応しています。
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参考文献
KBS 慶應義塾大学大学院経営管理研究科 | 慶應義塾大学ビジネス・スクール | KBS 慶應義塾大学大学院経営管理研究科 | 慶應義塾大学ビジネス・スクール (keio.ac.jp)