今回は東京大学大学院農学生命科学研究科水圏生物科学専攻についてご紹介します。
1. 水圏生物科学専攻の特徴
水圏生物科学専攻の特徴は以下の通りです。
水圏生物科学専攻の特徴
- 水圏生物に特化した専門性
- 伝統と新しい研究分野の融合
それでは、それぞれの特徴について解説していきます。
1.1 水圏生物に特化した専門性
水圏生物科学専攻は、農学生命科学研究科で唯一水圏の生物を専門に扱い、水圏の生命現象を多面的に研究することを特色としています。
これは、地球表面積の70%を占める水圏とそこに生息する多種多様な生物の理解と利用が人類共通の課題であるという認識に基づいています。
1.2 伝統と新しい研究分野の融合
水圏生物科学専攻は、資源学、増養殖学、利用・加工学といった伝統的な分野の充実・発展を進めています。
さらに、水圏天然物化学や水圏生物工学といった地球環境問題や遺伝子資源の利用を視野に入れた新たな研究分野にも取り組むことで、学問領域を拡大しています。
2. 求める受験生像
受験をする上で、大学の研究科がどのようなことを求めているのかを知ることは重要です。
なぜなら、自分のやりたいことと合致しているのか理解でき、選抜の意図も把握できるからです。
では、農学生命科学研究科ではどのような能力が求められているのか解説していきます。
2.1 求める受験生像
農学生命科学研究科の求める受験生像は以下の通りです。
求める受験生像
- 農学生命科学が抱える食料や環境をめぐる多様な課題に取り組む意思と基礎的な能力を有する人
- 世界的な視野を持ち、高度な専門知識の習得及び研究能力の向上に熱意をもって取り組む人
3. 講座の特徴
次に、講座について解説していきます。
3.1 講座の特徴
水圏生物科学専攻には、以下の7つの講座があります。
講座と専攻分野(研究室)
- 水圏生産環境科学 : 水産資源学研究室、魚病学研究室、水圏生物環境学研究室
- 水圏生命科学 : 水族生理学研究室、水産化学研究室、水圏天然物化学研究室
- 水圏生物工学 : 水圏生物工学研究室
- 水産増養殖学 : 水産増養殖学研究室
- 大気海洋研究所 : 浮遊生物分野、微生物分野、資源解析分野、資源生態分野、環境動態分野、行動生態計測分野、海洋生態系変動分野、生物海洋学分野、国際沿岸海洋研究センター、国際沿岸海洋研究センター・生物資源再生分野、国際沿岸海洋研究センター・沿岸海洋社会学分野、国際協力分野、国際学術分野
- アジア生物資源環境研究センター : 沿岸海洋環境学研究室
- 海洋学際教育プログラム
4. 修了後のキャリア
次は修了生の就職先について解説します。
4.1 修了生の就職先
修了生の主な就職先は以下の通りです。
就職先の例
- 水産庁
- 全日本空輸
- 丸紅
- 楽天
- NTTコミュニケーションズ
- 数研出版
半分近くの学生が博士課程へ進学し、その他多くの学生は就職します。
5. OB紹介
農学生命科学研究科のOBで、同教授であり、『世界一受けたい授業』にも出演した香坂玲教授について解説していきたいと思います。
5.1 専門分野・実績
香坂教授の専門分野は以下の通りです。
香坂教授の専門分野
- 自然資源マネジメント
- 森林科学
- 地理的表示
- 風土論
また、香坂教授の実績は以下の通りです。
香坂教授の実績
- 第5回林業経済学会奨励賞受賞
- 環境省、文部科学省、経済産業省の設置する委員会などに参画
- 生物多様性条約COP10支援実行委員会アドバイザー
- メディア出演 10件以上 (NHK,日本テレビ、テレビ東京など)
6. 人気教員・研究室pickup!
水圏生物科学専攻の教授で、第8回日本農学進歩賞などを受賞している高須賀 明典教授をpick upしていきます。
6.1 経歴・専門分野
高須賀教授の専門分野は以下の通りです。
高須賀教授の専門分野
- ライフサイエンス
- 水圏生産科学
- 水産資源学
また、高須賀教授の経歴は以下の通りです。
高須賀教授の経歴
- 東京大学, 教養学部, 理科II類 卒業
- 東京大学大学院, 農学生命科学研究科, 水圏生物科学専攻 (修士課程)卒業
- 東京大学大学院, 農学生命科学研究科, 水圏生物科学専攻 (博士課程)卒業
- 独立行政法人水産総合研究センター, 中央水産研究所, グループ長 (資源生態グループ)
- 国立大学法人東京海洋大学大学院, 海洋科学技術研究科, 客員教授
高須賀教授について詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください。
高須賀 明典 (Akinori Takasuka) - マイポータル - researchmap
今回ご紹介した高須賀教授の他にも水圏生物科学専攻には多くの人気教員が所属しています。
ぜひ、チェックしてみてください。
7. 入試概要
例として、2024年の入試スケジュールを上記に挙げています。
例年このようなスケジュールでおおよそ行われます。
7.1 入試の内容
入試の内容は大きく3つに分かれ、以下の通りです。
入試の内容
- 提出書類
- 筆記試験
- 口述試験
それでは、それぞれ解説していきます。
提出書類
提出書類の内容は以下の通りです。
主な提出書類の内容
- 成績証明書
- 卒業証明書
- 研究計画書
詳しくは、農学生命科学研究科の募集要項(*Admission_Guidelines_M_2)をご覧ください。
筆記試験
筆記試験の内容は以下の通りです。
筆記試験の内容
- 外国語 : TOEFL-ITP (LEVEL1)を受験
- 専門科目 : 1)漁業資源学、2)水産増養殖学、3)水圏生物利用化学、4)水生動物学、5)水産動物生理学、6)水圏生物環境学、7)水圏生命化学、8)水圏生態学の8科目の中から2科目を選択
詳しくは、農学生命科学研究科の募集要項(*Admission_Guidelines_M_2)をご覧ください。
口述試験
口述試験での内容は以下の通りです。
口述試験の内容
- オンラインで実施
- 口述試験は東京大学の現役教員が担当
- 口述試験の内容に関する情報は少なく、対策が困難
対策が困難なため、大学院入試に特化した個人指導塾「志樹舎」での受講が効果的です。
8. 最後に
志樹舎は、大学院入試に特化したオンライン予備校です。東京大学大学院農学生命科学研究科水圏生物科学専攻の対策に対応しています。
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参考文献